また、採点基準が知らされていない・・・。

私は慌てて頭をフル回転させた。

さっきと同じで、見つけなかった方が勝つってこともあるよね?

・・・なら私は、あえて探さない。

すると、鶫は私とは対照的にだっと走り出した。

そして、血走った目で鍵を探し始めた。

「どこ、鍵はっ・・・どこぉっ!?」

な、なに、こいつ・・・。

鍵を探しても勝つとは限らないのに・・・。

結果が分かっているの?

私は後ろに一歩後ずさりした。

ゲームセンター内には、鶫がゲームセンターを荒らす音だけが響いていた。


「あ、あった・・・」

しばらくして、鶫がそんな言葉を発した。

そして、フラフラと元の場所に向かう。

すると、スピーカーから音声が。

【今回の採点基準は、早く鍵を見つけてきた人が勝利となります。

このことから、ツルミが勝利となります】

うっ、うそっ・・・!?

また負けちゃった・・・。

次で勝たないと、負けは確実。

・・・死ぬ可能性が高いだろう。

でも、こんなカタチで負けたら・・・やっていけない。


【次のゲームは、運です】

スピーカーから音楽が流れる。

運って・・・どういうこと?

【これから、クジを引いていただきます。

そして・・・先にアタリが出た方が勝ちとなります】

完全に運じゃん。馬鹿馬鹿しい。

すると、いつの間に運ばれてきたのだろう、目の前にガラガラくじがあった。


【サイオンジ、スタート】

私は特に緊張せず、くじを回した。


ガラガラガラガラ・・・。