「阿部さん……何で!?」
どうして阿部さんが、こんなところに?
驚いていたら
「会社帰りに歩いていたら君を見つけたんだ。
どうしたんだ?ボーッとして?」
心配そうに言う彼。
「阿部さん……」
彼の顔を見たら涙がさらに溢れてきた。
断ることで、けじめをつけたはずなのに……
苦しくて甘えるように泣いてしまう。
「千奈美さん……?」
阿部さんは、戸惑いつつもそんな私を優しく
抱き締めてくれた。
近くにある公園に連れて行ってもらい
私は、ベンチに座る。
「はい、飲み物」
「ありがとう……ございます。
あの……お金……」
冷たい飲み物を買ってきてくれた。
「あぁ、いいよ。おごり。
それより大丈夫かい?何かあった?」
優しい口調で言ってくれる。
私の勝手で断っておきながら
変わらずに優しく接してくれる。
甘えたらダメだと思うのに……誰かに
すがりたくて話を聞いてもらった。
「そうか……課長さんがね」



