恋愛と失恋の果てに。


すると私に紙袋を渡してきた。
「これ……昨日水族館に行ったお土産だ。
尾野のお陰で梨々花が凄く喜んでいた」

あぁ、お礼のためにか……。
私を気遣ってお土産を買ってくれたんだ。

「あ、ありがとうございます。
余り物なのでお土産なんて良かったのに」
そのお土産が入った紙袋を受け取る。

中身を見ると可愛らしい
ペンギンのクッキーだった。

「本当は、お礼に食事でも誘おうかと思ったのだが
それだと彼氏に変な誤解を生むかも知れないからな。
それで勘弁してくれ」

えっ……?彼氏?

「あの……私、彼氏なんていませんが」

課長……何を言っているのだろうか?
よく分からないし私は、食事の方が良かった。

「昨日君を見かけたんだ。
男性と一緒に仲良さそうに歩いているところを
彼氏じゃなかったのか?」

えぇっ!?阿部さんと一緒に居るところを
見ていたんだ。何処で!?
どうしょう……違うのに。

「ち、違います!!
彼は、ただのお見合い相手でして……あっ!!」
うっかり口を滑らしてしまった。