やっぱり耐えられなくなり
慌ててトイレに駆け込み吐いた。
吐いたら少しスッキリする。

ハァッ……病院に行かなくちゃあ……
このままだといけないと自分でも分かっている。
出歩きたくなくても……行かないとならない。

ため息を吐くと思い腰を上げて病院に向かった。
診察は、変わらず続けて薬を処方される。
病院の廊下を歩いていたら

「千奈美ちゃーん」
誰かに名前を呼ばれた。
振り返ると阿部さんのお姉さんである香織さんだった。

「香織さん……!?」

「今日は、診察日?」
ニコッと微笑んでくれる香織さんは、相変わらず
綺麗だった。制服がよく似合っている。

「……はい。」

するとわくわくした表情で
「それより聞いたわよ?
陸斗と恵斗が喧嘩したんだって?
陸斗が殴るなんて、よほどだったのね。
何があったの?三角関係のもつれ?」
私に質問をしてきた。

面白がってるし……。

「あの……実は……」
話しにくかったけど、私は
香織さんに事情を全部話した。

「あら、そんなことが!?
やだ~やるじゃない。千奈美ちゃん。
陸斗だけじゃなくて、恵斗まで手玉に取るなんて」

手玉に取るって……。