えっ!?
私は、驚いて慌てて起き上がろうとした。
だが急に起き上がろうとしたので、またもやフラつく。

すると倒れる前に恵斗さんが抱き寄せてくれた。
「危ないから急に起き上がるな!?」

「す、すみません……」
そうか、また倒れてしまったのね。
一度ならず二度も倒れるなんて……情けない。

申し訳ない気持ちでいると
恵斗さんは、そのまま私を抱き寄せたまま
冷たい飲み物を私に渡してくれた。

「ここは、医務室だ。スタジオで倒れたから
こっちに運ばれた。それより
前に渡した飲み物は、ほとんど手をつけてないだろ?
新しいのを用意したから飲みなよ」
そう言い私に飲ませようとしてくれた。

半分無理やり飲まされたが、冷たくて美味しい。
大量の汗が出たせいか喉がカラカラだ。

「ハァッ……ありがとうございます」
申し訳なさと恥ずかしくなってくる。
なんせ抱き寄せられたままだし……。

「まだ身体が辛いなら何でスタジオに来るんだよ?
あんた……馬鹿じゃないの?」
呆れたようにため息を吐かれる。

「す、すみません……」
言い訳のしょうがない。ごもっともの意見だわ。

しゅんとさらに落ち込むと少し照れた口調で
「もう一口……飲む?」
そう聞いてくる恵斗さん。

「えっ……?」