恋愛と失恋の果てに。


課長……?

それとも……阿部さんだろうか?
うっすらと目を開ける。

「あ、起きたんだ?泣き虫だね……あんた」
目の前に映ったのは、恵斗さんだった。

えっ……?
じゃあ、今頭を撫でてくれたのは、
恵斗さんだったの?

意外な人物に驚く。
起き上がると周りをキョロキョロと見渡す。
あぁ、そうか。そのまま寝てしまったのね……。
すると私にロケ弁も差し出してきた。

「昼飯、あんたの分も貰ってきたから
食べられるなら食べたら」

ロケ弁……?
ハッと気づき時計を見ると12時過ぎていた。
私そんなに寝ていたんだ!?

「すみません……こんな時間まで」
マネージャーなのに寝ていて仕事をしていないなんて
申し訳ない気持ちになる。

「別に……あんたが居ようが居まいが
似たようなもんだし」
無愛想にお弁当を食べ始める恵斗さん。

まぁ……そうかも知れませんが……。

しゅんと落ち込みながら私も弁当を食べようと
割り箸を割る。
そうしたら背中を向けたまま恵斗さんが
「寝言で課長と言っていたけど、
もしかしてあんたの好きな人って課長って人?」

ビクッ!!
その言葉に身体がビクッと震え上がる。
えっ?私……そんな寝言を言っていたの!?