でも、心がついていけない。
もう諦めないといけないと思っているのに
胸がギュッと締め付けられそうになる。
するとさゆりは、溜め息を吐きながら
「こっちこそ、ごめんね。
そうよね。すぐには、無理よね。
でも、少しずつでいいから前向きに考えようよ!」
優しい口調で言ってくれる。
「……うん。」
自分でもどうしたらいいのか
分からなくなっている。
私は、どうしたらいいのだろうか。
午後からさゆりは、仕事に戻ってしまう。
私は、家で横になっていた。
眠れないし……気持ちがモヤモヤしていた。
すると突然スマホが鳴り出した。
ビクッ!!驚いて起き上がる。
慌ててスマホを見てみると阿部さんだった。
えっ!?
今度は、弟の陸斗さんの方だ。
どうして……?
電話に出てみることにする。
『急に電話してごめん。今大丈夫?』
「は、はい。」
『香織姉さんから聞いたよ!
急に現れて自宅に押し掛けたみたいで申し訳なかったね』
そう言って謝ってきた。
わざわざお詫びの電話をしてくれるなんて
律儀な人だなぁと思った。
「いえ、逆に助けてもらって大変助かりました。
それに相談まで乗ってくれて。
あの……後でお礼を伝えておいて下さい」



