さゆりも安心したみたいで
「あの……ありがとうございました。
千奈美。大丈夫?」

「うん……何とか。
あの、すみませんでした」
謝罪をしながらその助けてくれた女性を見る。

うわぁ~綺麗な人。
優しい雰囲気のある綺麗な人だった。

「フフッ……どういたしまして。
私は、そこの病院の看護師をしてるの」

看護師さんだったのか。
道理で慣れた感じだったのね。
その女性を見てると目が合いニコッと微笑まれる。

あ、何だか笑い方と言うか阿部さんに似ている。

店員さんが心配そうに声をかけられるが
大丈夫だと言い断るが周りの目が気になって
お店を出ることにした。
するとその女性が

「あなた……千奈美さんって言うの?
何、千奈美さん?」
私の名前を尋ねてきた。

「えっ……?尾野……千奈美ですが」
何で私の名前を気にするのかしら??

そうしたら納得したように
「あぁ、やっぱり。千奈美って名前を聞いて
もしかしたらと思っていたのよね。
あなたが陸斗が言っていた尾野千奈美さんなのね!?」

陸斗……?