その日は、いつも一緒に下校する同じマンションで一番仲の良い歩美のクラスを待っていた。
1組と3組だった為、ちょうどその中間である2組の前で待っていると、2組担任の高城美咲先生から声を掛けられた。
「どうしたの、佐藤さん?」
あたしと高城先生は一応関わりがある。
一度、クラスの新聞係で学年の先生へインタビューをしたからだ。
その時、高城先生がとても面白かったのを覚えている。
そのインタビュー後、あたしと先生は休み時間にずっと話していたなんてこともあった。
「あ、いえ…3組の子を待っていて」
「あ、そうなんだ〜」
私たちは歩美が来るまで、ぽつぽつと会話を続けていた。