少女の夢の華は

「お前、何担任にチクってんだよ!」
上原に膝を蹴られる。いつもより、激しく、強く。
痛い。

あたしは何も言えない。
ううん、違う。
言わないんだ。

もう、人を馬鹿にしか出来ないような馬鹿野郎は、放っておく。
そう決めたから。
それに、これ以上ゴチャゴチャしたら…
あたしは自分で『自分』を殺してしまいそうだから。

あたしは、足の痛みにそっと耐え続けた。