彼女はこころの中に大きな病気を抱えていました。 しかし誰もそれを信じてはくれません。 「うそつき」は「うそつき」のままなのです。 彼女は毎日泣いて過ごしました。 涙は泣いても泣いても枯れてはくれません。 そして町の人々は彼女のその涙さえも「うそ」だと罵りました。 彼女は目を閉じ耳を塞いで暗い暗い森の奥で蹲るしかありませんでした。