君はオオカミくん


これはやばい展開に…と思って恐る恐る姫宮くんの方をチラっと見てみる。
すると下を向いて肩を震わせていた。

もしかして泣いてるのかと声を掛けようと一歩前へ足を進めた瞬間に彼は顔を上げ

「うるせー!ばあか!ばあか!」

と可愛らしい暴言を時田くんに吐き始めたのだった。

「あっはは、杏ちゃんみたいだね。面白~い」

「はあ?俺はこんな奴とは似てない」

ん?

「ま、待って!こんな奴ってなによ!」

ムキになる私。
笑ってる時田くん。