バッグと携帯を持ち、客の所まで行った。

今から営業スマイルってところかな。

リリカは濡れた靴を履き、部屋を出た。

そこには客、高橋利幸がいた。

「リリちゃん、こんにちは」

「高橋さん、こんにちは!雨強くなかったですか?」

リリカは品高い声を出した。

「いやぁ、ほんますごい雨やったわ。」

高橋のズボンを見ればわかった。

びしょびしょに濡れ、ズボンの色が変わっている。