圭の困ったような顔に達巳は何か分かったのか、ニヤニヤと圭に近付いていった

そして、私は聞こえなかったけれど圭に耳打ちしたらしい達巳はそそくさと戻ってきた

その途端に圭はフードを綺麗な白銀の髪と顔を隠すように深く被る

「?…どないしはりましたぁ?」

「っんでもねぇよ!」

怜がお茶を飲みながら圭に聞くが、何故か機嫌を損ねてしまったらしく拗ねたように言い放った

ハッとして私は話しを変えようと試みる

「ねぇ、そう言えば幹部って誰々なの?」

「ん?ああ、そいや言ってなかったか」

圭に向かって聞いた訳ではないが、誰にとうでもなく口にすると圭が先程の事がなかったようにあっさりと返事を返してくれた

グッジョブ!自分!(←えっ?)

上手く話しがすり替えられた事にホッとしながらも、私は戻されないように必死に聞いてみた

「圭は総長って事は分かったけど、あとが難しいよなぁ;;」

「おっ、ほな僕から当ててくれますぅ?」

「えっ?えーっと、怜さんは…」

「もー、そんな他人さんみたいに言わんとってーなぁ。僕の事、呼び捨てにしてもええんやで?」

「……日阪は見た目も中身もチャラそうですね。特に女性に対しては。位置的には意外にも頭脳派な幹部の人ですかね?」

「うーん。位置的にはあってますけど、さっきの呼び方の方が僕的には良かったなぁ;;」

「そうですか?では怜さんで」

チャラい怜は苦笑いをしながら、私の棘のある言い方に気付いたのかそれ以上は言わなかった

そして、次は誰を当てようかと内心少しだけ楽しくなってきた自分に呆れながら次々に予想を言った

「えーっと、悠大さんは格闘派で淳さんは武道派で歩さんは…両方派?で幹部?」

「「「っ!?」」」