授業はなるべく出ようにしている私は、仕方なくご飯を食べた
というより、体育は唯一身体を動かせる事が出来る授業だからサボりたくないというのが勝っただけなんだが
…まぁ、身体を動かしてたら眠気も飛ぶよね?
私は諦めてご飯を食べた後に服を着替えた
「響ー!頑張ってー!」
それから体育の授業に出た私はバスケを満喫した
女子バスケ部の人が是非にと勝負を持ってきたからというのもあるが、やるからには全力でやったせいで疲れてしまった
五対一というハンデが有りながらも、私は一人勝ちを取った
莉子が応援してくれたってのもあるけど(←オイよ…;;)
だが、そのせいで眠気が更に酷くなってしまい次の授業中は首がカクカクと舟を漕いだ
「……では、今日は此処までにする。来週のテスト、皆頑張れよー」
なんとか最後の授業が終わって私は重い腰を持ち上げた
「響ー、お疲れ様…って大丈夫?なんだかフラフラしてるけど;;」
「…ん。でも、もう限界……」
覚束無い足取りで私は荷物を持って教室を出ると、ある場所に向かった
それは、誰も知らない近寄らない場所で私の唯一の安らぎの場所である
屋上の前にあるちょっとしたスペースの空間に私は直ぐに横になった
莉子にはラインで、少し寝るから適当に誤魔化しといてと送った
「…疲れたというか、眠っ;;」
限界がきていた私は、そこから暫く再起不能になるくらいに深く眠った
─────・・・
『──は、俺達を捨てたのか?』
また、アンタらは”俺“を責めるのか
『俺達を裏切った奴なんかもう要らねーよ!』
・・・ゴメンな。でも、そうするしか無かったんだ
お前達を、もう傷つけたくないんだよ
『……じゃあ、アイツらはいいんだ?』
えっ?アイツら??
何言ってんだよ……”俺“は独りじゃねぇーか
『そうやって、また気づかない内に傷つけてんの。解ってる?』
……やめろ…
『あーあ、みろよ。お前の手、また”真っ赤“になってんぞ?』
……あ……あぁあああ!!!
言われて見た私の手はベットリとした赤黒いモノが付いていた
そして、そこで目が覚める
「…はぁ……はぁはぁ…クソッ!」
起きた頃には嫌な汗でベッタリしていて、とても気分が悪かった
周りを見渡すと辺りは茜色になっていて、生徒の声も聞こえなかった
「……もう六時か…」
携帯の画面を開くと時間が表示されていて、ラインは莉子から沢山きていた
”響ー!大丈夫ー!?“
”どこー?“
”おーい!!“
それらをみていると、一番下に書かれていた言葉に私は驚いた
”深窪君が来てるよー!“
”待ってるって“
そう書かれていた文字は約一時間前に送られていた
「……流石に、もう待ってない、よね?;;」
何故私を待つのか分からないが、重い腰を持ち上げて靴が置いてある玄関まで歩いた
周りを一応警戒しながら行くが、どうやら圭の姿がない事にもう帰ったのだろうと胸を撫で下ろす
私は玄関が閉まっていたので、裏口から靴を持って外に出た
「…ちょっと寝たからか、身体が少し楽になった…」
それでも欠伸は出るけれど
欠伸をして背伸びをしながら学校から出た私は、ふと違和感を感じた