それに最近、雅耶は忙しそうで…。
大した用事もないのに会いに行って、迷惑を掛けたくはなくて。
同じ学校へ通っていた頃は、そんな意識なんかしなくても良かったのに、何でこんなに臆病になってしまうのか自分でもよく解らなかった。
でも、だからこそ…。
雅耶が今日、お店に顔を出してくれると聞いて嬉しかった。
例えそれが、直純先生への用の『ついで』とかであったとしても…。
「………」
(…何で、こんなにマイナス思考になっちゃうんだろ…。なんか、イヤだな…)
折角、雅耶と会えると思って嬉しい気持ちでいたのに、だんだんと気持ちが沈んでゆく。
夏樹は歩きながら小さくため息を吐いた。
夏樹が仕事に入って約二時間程が経過した頃。
そろそろ雅耶が来る頃かな…?と思っていた所に、意外なお客がやって来た。
来客を知らせるベルがカラン…と音を立てて、店の扉が開く。
「いらっしゃいませーっ」
テーブル席からグラス類を下げて来ていた夏樹は、遠目に入店してきた人数をさっと確認すると、トレーをカウンター横へと運び置き「お客様1名様ですか?」と、すぐに対応した。
だが、客の顔を確認するや否や、はた…と動きを止めてしまう。
そこには見慣れた制服を身に纏った少女が一人立っていたのだ。
「あ…早乙女…さん?」
「あら?あなたは…」
そこにいたのは、成桜女学園の生徒皆の憧れの存在である生徒会長だった。
大した用事もないのに会いに行って、迷惑を掛けたくはなくて。
同じ学校へ通っていた頃は、そんな意識なんかしなくても良かったのに、何でこんなに臆病になってしまうのか自分でもよく解らなかった。
でも、だからこそ…。
雅耶が今日、お店に顔を出してくれると聞いて嬉しかった。
例えそれが、直純先生への用の『ついで』とかであったとしても…。
「………」
(…何で、こんなにマイナス思考になっちゃうんだろ…。なんか、イヤだな…)
折角、雅耶と会えると思って嬉しい気持ちでいたのに、だんだんと気持ちが沈んでゆく。
夏樹は歩きながら小さくため息を吐いた。
夏樹が仕事に入って約二時間程が経過した頃。
そろそろ雅耶が来る頃かな…?と思っていた所に、意外なお客がやって来た。
来客を知らせるベルがカラン…と音を立てて、店の扉が開く。
「いらっしゃいませーっ」
テーブル席からグラス類を下げて来ていた夏樹は、遠目に入店してきた人数をさっと確認すると、トレーをカウンター横へと運び置き「お客様1名様ですか?」と、すぐに対応した。
だが、客の顔を確認するや否や、はた…と動きを止めてしまう。
そこには見慣れた制服を身に纏った少女が一人立っていたのだ。
「あ…早乙女…さん?」
「あら?あなたは…」
そこにいたのは、成桜女学園の生徒皆の憧れの存在である生徒会長だった。



