プリズム!

本当は責めるつもりなんてなかった。

けど、冬樹も夏樹も…お互いがお互いを必要としているのに、今の現状を分かったふりして『仕方ない』と諦めている風なのが見ていて嫌だった。

俺は二人が一緒にいて、笑い合っているのを見ているのが好きだから…。

「確かに夏樹には俺がついてる。これからは、絶対にあいつをひとりぼっちにしないと誓える。だけど、冬樹と夏樹の繋がりは俺のそれとは違うモノだろう?冬樹も夏樹がいないことを寂しいと思う気持ちが少しでもあるのなら、一緒にいれば良いんだ」

思いのほか力の入った俺の声に気付いた夏樹と清香姉が、何事かとこちらに戻って来た。

冬樹の横で一緒に聞いていた長瀬は「雅耶クン、格好イイ~♪」とか茶々を入れながらヒューヒュー言っている。

そんな中、冬樹が夏樹とよく似た真っ直ぐな瞳で見つめて来た。

「…雅耶…」



「ちょっと待ってよ!どうしたの?二人ともっ。…雅耶?」

喧嘩とまではいかないようだが、何故だか突然雅耶の怒っているような硬い声色がして。

慌てて振り返って見てみれば、対立するように睨み合っている(…ように見える)冬樹と雅耶に、慌てて間に入った。

意見を述べているのは雅耶だ。

冬樹はじっ…と、そんな雅耶を物言いたげに見つめているだけだ。

「…いったい、何があったんだ?」

傍に居た長瀬に救いを求めるように問う。

若干、口調が男言葉に戻っていることに自分でも気付いたが、今そんなことはどうでも良い。