先日、学校帰りに『ROCO』へ寄った日。
帰り道、週末に成蘭の学園祭へ来ることを話してくれた夏樹は、楽しみだと言いながらもどこか不安げだった。
『クラスの皆にもしかしたら会えるかも知れないって思うと嬉しいけど、今の自分は『冬樹』でない以上、素知らぬ顔…しないといけないだろうし。話し掛けられて…上手くかわせる自信、ないんだ…』
『そもそも、バレずに乗り切れるのかな…?』
『力も勿論…いるんだよね…?あんなことあった後で、あいつとどんな顔して会ったらいいか分からない、かな…』
笑顔を見せつつも、そんな不安を漏らしていた夏樹に。
『俺が一緒にいるから大丈夫』…だなんて言っていた自分。
(あいつは、それじゃなくてもこの学校では顔が知れてるんだ。あいつ自身が知らなくても『冬樹』を知る人物なんて、ごまんといる…)
春の部活動の勧誘イベントでも冬樹の書類は出回り、ある種の有名人になってしまったし、写真部がこっそり販売しているというブロマイドも売り上げがトップを争う人気だと、以前長瀬から聞いた覚えがある。
上級生にもファンが多かったという『冬樹』。
冬樹が転校してしまったことで、泣いたファンも多いとか何とか。
だが、そんな『冬樹』と同じ顔した女の子が一人で歩いていたら。
(誰かしらが声を掛けるに決まってる!放っておかれる訳がない…)
それでなくとも、絡まれやすいというのに。
帰り道、週末に成蘭の学園祭へ来ることを話してくれた夏樹は、楽しみだと言いながらもどこか不安げだった。
『クラスの皆にもしかしたら会えるかも知れないって思うと嬉しいけど、今の自分は『冬樹』でない以上、素知らぬ顔…しないといけないだろうし。話し掛けられて…上手くかわせる自信、ないんだ…』
『そもそも、バレずに乗り切れるのかな…?』
『力も勿論…いるんだよね…?あんなことあった後で、あいつとどんな顔して会ったらいいか分からない、かな…』
笑顔を見せつつも、そんな不安を漏らしていた夏樹に。
『俺が一緒にいるから大丈夫』…だなんて言っていた自分。
(あいつは、それじゃなくてもこの学校では顔が知れてるんだ。あいつ自身が知らなくても『冬樹』を知る人物なんて、ごまんといる…)
春の部活動の勧誘イベントでも冬樹の書類は出回り、ある種の有名人になってしまったし、写真部がこっそり販売しているというブロマイドも売り上げがトップを争う人気だと、以前長瀬から聞いた覚えがある。
上級生にもファンが多かったという『冬樹』。
冬樹が転校してしまったことで、泣いたファンも多いとか何とか。
だが、そんな『冬樹』と同じ顔した女の子が一人で歩いていたら。
(誰かしらが声を掛けるに決まってる!放っておかれる訳がない…)
それでなくとも、絡まれやすいというのに。



