夏樹が新しい環境で上手くやれているのは、何より喜ばしいことだ。
まだまだ言葉使いは微妙な所もあるが、見た目も中身も少しずつ女の子らしく変化を遂げていっている夏樹。
女の子の友達も出来て本当に良かったと思っているし、今まで我慢してきた分、思う存分楽しんで欲しいと心からそう思っている。
本気でそう思っているのに…。
素直に応援したい気持ちの反面、自分の知っている夏樹が何だか遠くへ行ってしまったような気がして。
自分のいない環境で楽しい生活を送っている夏樹を思うと、それが何だか複雑だなんて…。
(俺も大概、勝手だよな…)
『あいつが存在していてくれていること』そのものが奇跡だというのに。
皆の会話に耳を傾け笑顔を浮かべつつも、そんな思いに耽っている時。
「あれっ?雅耶…?」
不意に、良く知った声に呼ばれて後ろを振り返った。
そこには長瀬と、夏樹の友達の内の一人の女の子がいた。
「…長瀬…?」
食事を終えた後なのか、長瀬は食べ終えた二人分の食器を乗せたトレーを手にしていて、驚いたようにこちらを見つめていた。
まだまだ言葉使いは微妙な所もあるが、見た目も中身も少しずつ女の子らしく変化を遂げていっている夏樹。
女の子の友達も出来て本当に良かったと思っているし、今まで我慢してきた分、思う存分楽しんで欲しいと心からそう思っている。
本気でそう思っているのに…。
素直に応援したい気持ちの反面、自分の知っている夏樹が何だか遠くへ行ってしまったような気がして。
自分のいない環境で楽しい生活を送っている夏樹を思うと、それが何だか複雑だなんて…。
(俺も大概、勝手だよな…)
『あいつが存在していてくれていること』そのものが奇跡だというのに。
皆の会話に耳を傾け笑顔を浮かべつつも、そんな思いに耽っている時。
「あれっ?雅耶…?」
不意に、良く知った声に呼ばれて後ろを振り返った。
そこには長瀬と、夏樹の友達の内の一人の女の子がいた。
「…長瀬…?」
食事を終えた後なのか、長瀬は食べ終えた二人分の食器を乗せたトレーを手にしていて、驚いたようにこちらを見つめていた。



