41年11月13日、岩国において連合艦隊の最後の打ち合わせが行われた。

長門「いよいよだ。これからは今までにない厳しい戦いになるだろう。どうか全員、私と生死を共にしてくれ」

全員の顔が引き締まる。ただし、と長門は続けた。

長門「万が一、日米交渉が妥協した場合は直ちに帰投しろ。絶対に戦ってはならない」

瑞鶴「振り上げた拳を降ろせっていうの？」

瑞鶴が不満そうな顔をした。飛龍も同調する。

飛龍「私たちはそれなりの覚悟を持って出撃するんです。やっぱりやめた、じゃ修まらないところもある」

長門「いいか、百年兵を養うは、ただ平和を守るためだ。もしこの命令を受けて帰れないなら現時点をもって出勤を禁止する。即刻辞表を出せ」

長門の言葉に二人は口を閉じた。


11月22日、機動部隊は単冠湾に集結。出撃するのは
一航戦 赤城 加賀
二航戦 蒼龍 飛龍
五航戦 翔鶴 瑞鶴 秋雲
三戦隊 比叡 霧島
八戦隊 利根 筑摩
一水戦 阿武隈
十七駆 谷風 浦風 浜風 磯風
十八駆 陽炎 不知火 霞 霰
一潜戦隊 伊19 伊21 伊23
一補隊 極東丸 健洋丸 国洋丸 神国丸
二補隊 東邦丸 東栄丸 日本丸

赤城「私たちは米太平洋艦隊を攻撃します」

作戦内容を知らされていない駆逐艦たちは一瞬驚きの表情を見せた。

赤城「航路は奇襲を成立させる為隠密行動を厳守、故に困難ではありますけど北方航路を進みます。」

11月26日、艦隊はハワイへ向けて出航。そして12月2日に「ニイタカヤマノボレ一二○八」の暗号電文が発信された。