いつものように葵と明日菜と登校する俺。

なんか気まずいな。

『なんか喋れよ。』

なんて言ってみたけど。

気まずい雰囲気だな。

『飛鳥さ、彼女と一緒に登校しなくていーわけ?』

葵、なんか変だぞ?

『別に朝くらいはいいだろ。』

(俺は葵と一緒に登校したいんだよ。)

『最近、周りがうるさいのよ。私の白馬の王子様に近づくなとか。あんたなんかが釣り合うわけないんだから近づくなブス。とか言われてさ』


(な、なんだと。この可愛い奴がブスだと。周りの女見る目ないだろ。許せねえ。顔みるのも照れるのに。)

『んー?飛鳥どーしたの?顔真っ赤だけど?』

(やめろー。顔が近いだろ。心臓破裂させる気か。)

『ってかさ飛鳥って彼女とキスとかもーしたの?』
(するわけないだろ。俺がしたいのは葵お前1人だよ)

『してねーよ。そういう葵はしたのかよ?』

してたらかなり落ち込む。

『してないわよ?する人は決めてるから。』
誰なんだ?したい奴って⁉︎

『そっかー。またな。』

まーいっか。



それにしてもあぶねー。心臓破裂させる気か。
平常心保つの必死だよ。

『飛鳥君、私の王子様❤︎』

そう話しかけて来たのは俺の今の彼女小鳥遊小春(たかなしこはる)。小鳥遊財閥のご令嬢だ。
つきあって初めて知った。

『おはよってかここで王子様とか呼ぶな』

こいつの事好きじゃないけど、葵に振り向いてもらえないからな。

『え?別にいいじゃん』

良くねーよ。王子様って呼ばれたいのはお前じゃない。

『周りが見てやがるだろ』

『ふふふ可愛い王子様❤︎』

こいつ、怖いわ

そして普通に授業を受ける俺。

葵と朝登校するのが俺の1日で、一番楽しい時間。

あー、なんかつまんないな?

ん?

小春が口パクでなんか言ってるな?

『大好き飛鳥。愛してる。』

うわ。引くわ。

鳥肌が立った俺。

やっぱ好きじゃない奴に言われてもな。

最初は楽しんでたけど、弟って呼ばれてるこいつの体乗っ取って。でも、葵を見たとき運命を感じた気がした。


よし。今日小春に別れを告げて葵に告白しに行こう。
ダメでもともとだ。

そして昼休み〜

『小春、話あるんだけど今いい?』

『なーに?いーよ?』

『俺と、いや僕と別れて欲しい。』

いきなり泣く小春。

『え⁉︎私飛鳥に何かしたかな?』

『小春は何もしてねーよ』

『じゃあなんでよ?なんで?理由聞かせてよ。』

『好きな人が出来たんだ小春よりもな。』

『好きな人って誰?まさか葵さん?』

『あーそうだ。葵の事が前から好きだ。』

『気持ち伝わらないじゃん。恋愛対象として見られてないじゃん。なのになんで?』

『葵の側にいられるだけでいいんだ。』

『私の財閥の力があればめちゃくちゃにできるんだよ?2人の関係』

え?もう1人の僕それだけはやめてほしい2人の関係だけは壊したくない。

僕は葵のためなら。いや葵だけの騎士でいたいから。葵のためならなんだって耐えられるよ。

『やれるものならやってみろ。やったが最後だ。そのときは覚悟しろよ。』