葵side

わたしは朝の出来事を思い出していた。

『なんか喋れよ。』

緊張して話せないの。察してよ。


『飛鳥彼女と一緒に登校しなくていーわけ?』

登校してよ‼︎しんぞうもたない!!

『朝くらいはいいだろ?』

緊張して鼓動が破裂する!

朝くらいはいいだろ?よくないわよ!

あんたのこと意識してるのわかんないわけ?

この朴念仁!

『最近周りがうるさいのよ。私の白馬の王子様に近づくなとか、あんたなんかが釣り合うわけないんだから近づくなブスとか言われてさ。』

ってなんで私飛鳥を遠ざけようとしてんだろ?

私のばか〜

ん?あすかなんか顔赤くない?
『んー?あすか顔赤くなってるよ?どうしたのー?』

マジで飛鳥顔赤いんだけど

キャーそんな飛鳥可愛すぎる////

よし!ここは勇気を出して聞いてみよ!

『飛鳥ってさ彼女ともうキスしたの?』

キスしてたらなんか傷つくなー。

『してねーよ。そーゆー葵はしたのかよ?』

してなかった。良かった。私は飛鳥としたい。

ここは勇気を出して

『してないわよ。する人は決めてるから。』

そう、あなたとしたいの。


『そっかー。またな。』

え〜!それでおわりー?

そんな事を思っていると誰かに話しかけられた。


『あのさー、あんたが葵さん?』

なにっ?この人いきなり!

『そうだけど?』

感じ悪すぎたかな?


『ふーん。こんな人が私の王子様の思ってる人かー。』

誰よ?


『あなたは誰?』


『私は佐藤飛鳥の恋人小鳥遊小春。
一つお願いがあるんだけど、あんた飛鳥に二度と近づかないでくんない?』

え?

『なんで?近づいちゃいけないわけ?』

『あなたが邪魔だからよ。あなたがいると飛鳥が幸せになれない。あんたも飛鳥の事弟としか見ていないんでしょ?』

そんな事ない!

『そんな事ない‼︎私は飛鳥の事、弟としてじゃなく一人の男性として見てる!私は飛鳥の事が大好き‼︎飛鳥の彼女になりたい!けど、向こうも姉としてしか見てないの分かるから!』


『あんた飛鳥の事分かってない!私やっぱりあなたにだけは渡せない‼︎』

え?どーいうこと?

私は小春ちゃんの言っている事が分からなかった。