「ははっ、うん。なんかゴメンネ」

私はお茶碗に残ってたご飯を一気に食べて笑った。

笑おう。

私よりずっとここにいる宮森くんが笑ってるんだ。

私だって。笑顔でいなきゃ。



「「ごちそうさまでした!!」」


「あら、伊吹さんも全部食べたの?

入院生活初日のご飯って残す人多いのに、偉いわね」

「ははは、勿体ないですからね」

「立派ね、あ、そうそう。
伊吹さんのお母さんが今日、面接に来るみたいよ」

「ホントですか?!」

「ええ。でも面接後にはお医者さんからの検査と包帯などの取りかえがあるけどね」

「えー、取り替えたりするの痛いのにぃ」

「我慢よ、我慢。
そろそろ、お母さん来ると思うわ。
それじゃ、下げるわねー」

「ごちそうさまでした」

「ごちそうさまでした!」


「お母さん、来るんだったら僕席外そうか?」

気を使ってくれた宮森くん

「え?!いいよいいよー、そんなの!」

「でも、親子で話したいこともあるだろうし、図書室もあるから大丈夫だよ?」

優しいなぁ、もう!

「んーん!お母さんにも宮森くんのこと紹介したいし!」