「...。なんかありがとう。
僕なんかのこと紹介したいだなんて」

「宮森くん!『僕なんか』なんて、そんな言葉使っちゃダメだよ!」

私の嫌いな言葉

「...え?」

「自分で自分のこと貶してどうするの?
せっかく母親が産んでくれた命なんだから大切にしなくちゃ!!!!!」ニッコリ

「そこまで、考えてる人初めて見た」

「え?あぁ、私ね、

小さい頃に両親、父が他の女の人と浮気したことがきっかけで離婚したの。

父はすぐその女の人と逃げた。

でも、お母さんは女手一つで私を育ててきてくれたから、お母さんにはすっごい感謝してる。

だから、そんなお母さんから授かった命だから大事にしないとって思ってるんだー」

「そうだったんだ、「僕なんか」とか言ってごめんね」

「ううん、別にその言葉が私は苦手なだけだし宮森くんが悪気がないことくらい分かってるからさ!」

「うん、ありがとう!」

「うん!
それに、そんなお母さんに宮森くんを紹介するのも、これから仲良くなっていきたいからだからね!」

私は、精一杯の笑顔で語った。

最後らへんは、何故か口元に手を当ててそっぽ向いて「ありがと」って言ってたけど、なんか顔についてたかなー

笑いこらえてたのかも...?!

なんか不安になってきたー



「コンコン」

「あ、お母さん!」

「真央!」

きっと、扉が開いてたからだと思うけど、ノックしてる感じに手を動かして、自分で「コンコン」なんて効果音つけてるお母さん。