帰宅ラッシュの電車の中で腕時計何度も確認する。
「やばい、遅刻するかも…」
家に1番近い最寄り駅よりも3駅前に降りる。ホームを出たら、買ったばかりのお気に入りのパンプスで、自分なりの精一杯の早歩きでまだ人通りの多い道を歩く。
人通りが少なくなってきた所にある、小さくて可愛い提灯が目印の馴染みのある店に入る。
のれんをどけて入ると、顔がまんまるとしてて少しふくよかな看板娘(自称)のおばちゃんが待っている。温かく、
「いらっしゃい!」
と迎えてくれるこの雰囲気が大好き。
「あら、ちーちゃんいらっしゃい!」
「こんばんは圭さん。もう来てる?」
「来てるよー。いつもの奥の席ね。」
「ありがとう。」
そう言って奥に進むと、見慣れた顔が2つ並んでいる。
「久しぶり!2人共!」
