「本日はお嬢さんのお誕生祝いということでお招きに預かりました」


「私は招いてませんけど」


「咲希が学校のお友達連れてくるなんて珍しいわね」


鳴瀬のひと言で押し掛ける形になってしまったが。


「あっ、あとで諏訪さんも来られます」


「おお!諏訪くんも来るのか!?久しぶりだな、会ったのか??」


「テニス部のコーチも兼任してるらしくて」


ことのあらましを説明する。


「諏訪さんと婚約してるって、本当なんですか??」


「ああ、昔、そんな話もしたかな、咲希がお気に入りだったみたいだから、よかったらもらってやってくれとか」


その程度の口約束だったのか、と少し安心する樹荏。


「じゃあ、僕が頂いても問題ないってことですね」


「何の話です??」


父が驚く。