夜が明け、一行は近くで開かれている市場へと向かった。 ここの市場は国からも公認されている正式な市場であり、俗にいう「闇市」ではない。 典型的な闇市であった「愉楽の断頭街」とは違い、 人相も穏やかで、昼間から朗らかな商売声が行き交い、子供が群れをなして駄賃や駄菓子を片手に走り回っていた。 しかし奴隷商売も許可をされており、 一角では今日も堂々とさばかれる。 身なりの整った金持ちが、値踏みしながら奴隷を眺め、言い値を増やしていくその姿は、下劣で滑稽だった。