勝者、北の国民の 奴隷商人は その日も捕虜の選別に眼を血走らせ、 その背中に赤々と烙印を刻み 更に丈夫な鎖で手足を繋いで 奴隷箱にぶち込んでいった。 日が傾き、不気味な夕焼けが辺りを照らし出したころ、 奴隷商人はその日の仕事を終える。 苦痛で呻く奴隷を、何の感慨もなく睨んで、厳重な鍵をかけたあと 彼らはその場の近くで火を焚べ、酒を煽り、肉を貪った。