翼「ただいま」


あたしが悔しがっていると、

翼が部活が終わって帰ってきた。


莉子「あ、おかえり!翼!」

翼「…うん。

  あのさ、莉子ってさ、

  王子と知り合い?」

莉子「王子…?誰それ?」



帰ってきてすぐに、

何を言い出すんだよ。

この人は!笑


翼「…知らねーの?」

莉子「うん、

   王子なんて聞いたことないけど…?」

翼「工藤浩平だよ、有名だろ?

  俺でも知ってるし」

莉子「え、ひーくん?!

  ……じゃなくて、浩平?!」

翼「…?!」


浩平って、王子って呼ばれてるの?!

有名なのは知ってるけどさ…!

そんなすごいんだ!


翼「そんな仲いいんだ」

莉子「うん!というか、

   婚約者だしね!」

翼「は?」

莉子「え?」


翼の顔が、固まった。

一瞬、時間が止まったみたい。

翼「なにそれ。

  きいてない。

  ふーん、そーなんだ」


莉子「ご、ごめん!

   隠してたわけじゃなくて…」

翼「…」


無言のまま、

翼も自分の部屋に行ってしまった。

さすが双子…。

する行動も同じじゃん…。