「浩平くん!」


女子たちのかたまりが、こっちに来た。



「その子と、どーいう関係なの?」

「ひーくんって、呼んでるってことは、

彼女?」

「この子って、七星莉子だよね。

やっぱ、浩平くんも顔なんだ?!」


女子の勢いに、あたしは負けて、

力が抜けて、

近くにあった椅子に座り込んでしまった。



浩平「あのさ…」


ちょうどあたしが、座った時に、

ひーくんの口があいた。



浩平「莉子は、彼女以上の奴だから。

   俺、お前らと話したことねーし。 

   気安く話しかけんな」



さっきまでのひーくんが消えたみたい…。



ていうか!!!

かっ、彼女以上って…//

まあ、婚約者だから、

そーなんだけどさ…?!


そういう言い方されると…

なんか……ね?///



「っ……じゃあ、

その子がひーくんって呼んでいいなら、

あたしもいいよね?ひーくん」



化粧の濃ゆい女の子が、

ひーくんに迫ってる。

美人さんだ…!



けど、ひーくんの無表情は変わらない。



浩平「その呼び方していいのは、

   莉子だけだから」



そう言って、ひーくんは、

あたしの頭に手をのせた。



「もう!!あんたなんて、しらない!」



その子が、ひーくんに暴言を吐いて、

教室から出て行ったら、

他の女子も出て行ってしまった。