～MAOU LIFE 38日目～
魔王「イタタ…」
魔王妃「どうしたんですか、ゼクス様？」
魔王「謎の筋肉痛が……これいつのだ」
魔王妃「昨日のシャルルたんを高い高いした時のでは？」
魔王「いや…それなら二の腕と脇だけが痛くなるはずだが…しかももっと軽い」
魔王妃「あ！じゃあ一昨日のシャルルたんをブーンした時のでは？」
魔王「いや…それも多分違う」
ゼクスは右肩と腰、そして両足をさすり、ギクシャクとした動きで魔王城の廊下を歩いていた。いつもは折り畳んでマントの様にしている翼も、今日はだらしなくだらんと伸ばし、地面を引きずっている。
魔王「ここ最近激しい運動をしても筋肉痛が来なかったから油断していたが…久しぶりに来た」
死神「おはようございます魔王様、魔王妃様、魔王女様」ｷﾘｯ…
魔王「うむ、おはよう」ｲﾀﾀ…
魔王妃「おはようございます、デス殿」
魔王女「ほぷぅ」
死神「魔王様、いかがされましたか？」
魔王「いつのか分からん筋肉痛が…」
デスはゼクスの辛そうな姿をみて尋ねると、ゼクスはやれやれといった顔で答えた。
死神「それ…もしかして私と戦った時のものでは？」
魔王「いやいや、流石にそんな数千年だか数万年前の………いや…そう言えばあの時ぐらいからデカいのが来ていないような…」ﾊｯ…
死神「私も魔王様と戦った６～７百年か後に来ましたし、あれから魔王様が筋肉痛になっているところを見ていないので、もしかしたらと思いまして…」
魔王妃「そう言えば私、ゼクス様が筋肉痛になっているところを見たことが無いような…」
魔王「………地味に過去の小さめのものは来ていたんだがな」ｽﾞｰﾝ…
衝撃の事実に落ち込むゼクス。
死神「なんか正直ショックですよね、筋肉痛が遅れてやってくるって…歳取った気がして」
魔王「………数百年如きで何を言うか」ｲﾗｯ…
死神「いや、数百年でもショックですよ？若い頃は次の日とかに来ていたのに。段々間隔が長くなっていって…」
魔王「まぁ…それはそうだが」
死神「魔王妃様は筋肉痛などはありますか？」
魔王妃「まだちゃんと次の日とか、早い時は直後とかにありますよ？」
魔王「若いな………確かにこの４人の中ではシャルルを除いて一番若いが…」
死神「魔王妃様も気をつけて下さいね、私の歳位になると筋肉痛も数百年後に来ますから」
魔王「更に我ぐらいになると……な？」
２人は遠い目をしながらアーシュに忠告した。
魔王妃「あのー…大変申し上げにくいですけど…そんなに変わりませんよね、年齢」
魔王＆死神「「………はぁ？」」ｲﾗｯ…
魔王妃「ゼクス様とは学年的には４学年、デス殿とは３学年くらいしか…」
死神「魔王妃様にこんな事を申し上げるのも失礼だと存じておりますが……魔王様、ちょっと筋肉痛が治り次第、魔王妃様をイジメてあげて下さい」
魔王妃「えっ、えぇ～っ？」ﾅﾝﾃﾞ…
魔王「うむ、そうだな」ｺｸﾘ…
魔王妃「ゼクス様までぇ～」ﾋｰﾝ…
魔王女「ほっぷぅ！」ﾌﾟﾝｽｺ…
魔王妃「シャルルたーん」ｼｸｼｸ…
完全に３人を敵に回してしまい、アーシュは目をウルウルとさせた。
魔王「やだわー４学年差でも結構な年数だというのに、本当やだわー」
死神「やですねー１学年差でも百年単位ですよー？本当やですねー」
魔王妃「あ、あの、私はそういうつもりじゃなくて…その…」ｱﾀﾌﾀ…
魔王「一応1日の長さは人間共とも変わらんのになー」
死神「何十年も生きてるだけで結構疲れるのに、何百年とか尚更ですよねー」
魔王「たかだか何十年、いっても百年で終われる人間が羨ましいわー」
死神「ですよねー」
魔王「まぁ多くはそのまま地獄で２～３千年24時間労働を強いられて魂が擦り切れて消滅するか、兵の強化材料になるかだが、それでも終わりが来るのが我らより比較的短いから羨ましいわー」
死神「私もそろそろリタイアしたいですわー、永遠に」
魔王「我らは無理だろー、自ら武器になるか魂継承以外での消滅は。しかも管理職だから、後継者がいない事にはなー」ｱｯﾊｯﾊ…
死神「ですよねー」ｱｯﾊｯﾊ…
魔王「武器だと感情と思考が残るしなー、いつまで働かせるつもりだよ」ｱｯﾊｯﾊ…
魔王＆死神「「……はぁ」」ｼｭﾎﾞｯ…ﾌﾟﾊｰ…
魔王妃「あの…なんか…すいませんでした」
ゼクスとデスが座り込み煙草に火をつけてため息と共に煙を大きく吐くと、アーシュは申し訳無さそうに２人に謝った。
魔王「何でお前はそんなに若いんだ？」
死神「そうですよ、同い年に置き換えてみても肉体年齢若いですし」
魔王妃「逆に何でそんなに…」ﾊｯ…
魔王＆死神「「………チッ！」」ｲﾗｯ…
～MAOU LIFE 38日目～ 終
魔王「イタタ…」
魔王妃「どうしたんですか、ゼクス様？」
魔王「謎の筋肉痛が……これいつのだ」
魔王妃「昨日のシャルルたんを高い高いした時のでは？」
魔王「いや…それなら二の腕と脇だけが痛くなるはずだが…しかももっと軽い」
魔王妃「あ！じゃあ一昨日のシャルルたんをブーンした時のでは？」
魔王「いや…それも多分違う」
ゼクスは右肩と腰、そして両足をさすり、ギクシャクとした動きで魔王城の廊下を歩いていた。いつもは折り畳んでマントの様にしている翼も、今日はだらしなくだらんと伸ばし、地面を引きずっている。
魔王「ここ最近激しい運動をしても筋肉痛が来なかったから油断していたが…久しぶりに来た」
死神「おはようございます魔王様、魔王妃様、魔王女様」ｷﾘｯ…
魔王「うむ、おはよう」ｲﾀﾀ…
魔王妃「おはようございます、デス殿」
魔王女「ほぷぅ」
死神「魔王様、いかがされましたか？」
魔王「いつのか分からん筋肉痛が…」
デスはゼクスの辛そうな姿をみて尋ねると、ゼクスはやれやれといった顔で答えた。
死神「それ…もしかして私と戦った時のものでは？」
魔王「いやいや、流石にそんな数千年だか数万年前の………いや…そう言えばあの時ぐらいからデカいのが来ていないような…」ﾊｯ…
死神「私も魔王様と戦った６～７百年か後に来ましたし、あれから魔王様が筋肉痛になっているところを見ていないので、もしかしたらと思いまして…」
魔王妃「そう言えば私、ゼクス様が筋肉痛になっているところを見たことが無いような…」
魔王「………地味に過去の小さめのものは来ていたんだがな」ｽﾞｰﾝ…
衝撃の事実に落ち込むゼクス。
死神「なんか正直ショックですよね、筋肉痛が遅れてやってくるって…歳取った気がして」
魔王「………数百年如きで何を言うか」ｲﾗｯ…
死神「いや、数百年でもショックですよ？若い頃は次の日とかに来ていたのに。段々間隔が長くなっていって…」
魔王「まぁ…それはそうだが」
死神「魔王妃様は筋肉痛などはありますか？」
魔王妃「まだちゃんと次の日とか、早い時は直後とかにありますよ？」
魔王「若いな………確かにこの４人の中ではシャルルを除いて一番若いが…」
死神「魔王妃様も気をつけて下さいね、私の歳位になると筋肉痛も数百年後に来ますから」
魔王「更に我ぐらいになると……な？」
２人は遠い目をしながらアーシュに忠告した。
魔王妃「あのー…大変申し上げにくいですけど…そんなに変わりませんよね、年齢」
魔王＆死神「「………はぁ？」」ｲﾗｯ…
魔王妃「ゼクス様とは学年的には４学年、デス殿とは３学年くらいしか…」
死神「魔王妃様にこんな事を申し上げるのも失礼だと存じておりますが……魔王様、ちょっと筋肉痛が治り次第、魔王妃様をイジメてあげて下さい」
魔王妃「えっ、えぇ～っ？」ﾅﾝﾃﾞ…
魔王「うむ、そうだな」ｺｸﾘ…
魔王妃「ゼクス様までぇ～」ﾋｰﾝ…
魔王女「ほっぷぅ！」ﾌﾟﾝｽｺ…
魔王妃「シャルルたーん」ｼｸｼｸ…
完全に３人を敵に回してしまい、アーシュは目をウルウルとさせた。
魔王「やだわー４学年差でも結構な年数だというのに、本当やだわー」
死神「やですねー１学年差でも百年単位ですよー？本当やですねー」
魔王妃「あ、あの、私はそういうつもりじゃなくて…その…」ｱﾀﾌﾀ…
魔王「一応1日の長さは人間共とも変わらんのになー」
死神「何十年も生きてるだけで結構疲れるのに、何百年とか尚更ですよねー」
魔王「たかだか何十年、いっても百年で終われる人間が羨ましいわー」
死神「ですよねー」
魔王「まぁ多くはそのまま地獄で２～３千年24時間労働を強いられて魂が擦り切れて消滅するか、兵の強化材料になるかだが、それでも終わりが来るのが我らより比較的短いから羨ましいわー」
死神「私もそろそろリタイアしたいですわー、永遠に」
魔王「我らは無理だろー、自ら武器になるか魂継承以外での消滅は。しかも管理職だから、後継者がいない事にはなー」ｱｯﾊｯﾊ…
死神「ですよねー」ｱｯﾊｯﾊ…
魔王「武器だと感情と思考が残るしなー、いつまで働かせるつもりだよ」ｱｯﾊｯﾊ…
魔王＆死神「「……はぁ」」ｼｭﾎﾞｯ…ﾌﾟﾊｰ…
魔王妃「あの…なんか…すいませんでした」
ゼクスとデスが座り込み煙草に火をつけてため息と共に煙を大きく吐くと、アーシュは申し訳無さそうに２人に謝った。
魔王「何でお前はそんなに若いんだ？」
死神「そうですよ、同い年に置き換えてみても肉体年齢若いですし」
魔王妃「逆に何でそんなに…」ﾊｯ…
魔王＆死神「「………チッ！」」ｲﾗｯ…
～MAOU LIFE 38日目～ 終
