~MAOU LIFE 2日目~

ゼクスがママ友&パパ友をゲットした次の日、彼は何故か部下の死神デスに正座させられていた。

死神「まったく…少しは魔王の自覚をもって下さいよ!!!(怒)」
魔王「…すみませんでした」
死神「不死身とは言っても、彼らだって剣で斬られたら痛いんですよ!?(怒)」
魔王「…はい、反省してます」
死神「それじゃ、彼らに対してどうなさるおつもりで?」
魔王「あとで労災出しときます…」
死神「ではその様に伝えておきます。本当次は頼みますよ?」
魔王「…はい」

昨日の勇者一行に対する態度について怒られていた。

魔王「まったく…デスの奴め。3時間も正座させおって…足が完全に痺れたぞ」
魔王妃「ゼクス様?もう出てきても大丈夫ですか…?」

玉座の裏にある扉からオドオドとした弱々しい若い女性の声が聞こえた。

魔王「アーシュ、もう良いぞ」
魔王妃「ゼクス様、大変でしたね(汗)」

扉を開けて出てきたのは、魔王妃アーシュ。ゼクスの妻であった。

魔王「デスは頼りになる奴だが、如何せん話が長いのと小言が多い」
魔王妃「それだけゼクス様の事を心配しておられるんですよ」
魔王「むぅ…」

丁寧で柔らかな物腰で話すアーシュだが、見た目がギャル(黒)系悪魔な為に全く想像がつかない。よく「えっ?魔王妃?この人が?」といった感じで、いつも三度見くらいされている。

魔王「ところで…」
魔王妃「はい、労災の書類でしたらこれから記入しておきますので、後でサインをお願いしますね?」
魔王「あぁ、頼む」

見た目に反してかなり出来る女性である。

魔王妃「あの…、ところでゼクス様?」
魔王「何だ?」
魔王妃「今日の午後までの書類は…」
魔王「…はっ!昨日の一騒動ですっかり忘れていた!」

ゼクスは見た目に反して仕事が出来ないダメ魔王である。

魔王妃「またデス殿に叱られますよ(汗)?」
魔王「…。なんか腹痛くなってきた」
魔王妃「もう…ゼクス様ったら…私が書類終わらせておきますね?」
魔王「すまない、頼んだ。どうも書類仕事は性に合わん」
魔王妃「良いんですよ、ゼクス様は戦っているお姿の方が似合っていますから」

こうして書類仕事をアーシュにやらせたゼクスだったが、後でものの見事にデスにバレて本日二度目の正座を食らったのであった。

~MAOU LIFE 2日目~ 終