「はーぁ」
わたしは大きな溜息をつく。
学校の裏庭のベンチで、パック牛乳を飲みながら溜息をつき、黒いソックスを纏った脚をぶらぶら動かして、青く澄んだ秋晴れの空を眺めるわたしは……、
まぁ、まわりから見たらとてつもなく稚拙な少女に見えるだろう。あと、暇人。
「稚拙なのも暇人なのも、事実だからしょうがないや」
そう口にし、無理矢理に虚勢を張った笑みを顔に貼り付けて手鏡を見るも、わたしの笑顔は薄っぺらく、ニヒルなものだった。
「難しいなぁ、笑顔って…」
ぽつりと呟けば、涙が視界を妨げる。
「大丈夫、ですか?」