架空世界に咲かせる氷の花


「こえー…」

 ケイの言葉にセラはムッという効果音がつきそうな表情になった。

「…この人達はどうすればいいのかしら。シンと一緒に氷で固めればいいのかしら。」

「なんで俺!?」

 どうやら1番イジられやすいらしいシンにセラは苛立ちをぶつける。

 世の中とは理不尽である。

「セラ」

 クロがセラに何か耳打ちする。

「…アイ、ユマ、ちょっと後ろ向いててちょうだい。」

 アイとユマは少し文句を言ってから渋々後ろを向く。

「どうしてあいつ等には後ろを向かせるんだ?」

「見せたくないからよ」

 そう言うとセラは指先で氷の結晶を作り出し相手チームに向ける。

 (もし本当にこれであのチームがきえたとしたら、アイやユマにやらせるわけにはいかない。)

 そして心の中で思っている事とは正反対に冷たい表情で放つ。

 (例え架空世界だとしても人を殺めた傷は一生物だもの。)

「……ごめんなさい。」

 氷の結晶は飛んでいき魔法攻撃を連発していたチームの人間にあたった。

「光の粒…」

 そして光の粒になって消えた。

 この瞬間5人が架空世界から消えた。

 これがこの世界で生き残るという事だった。