しかしユマが冷静に言う。
「セラがいないと何もできないことには変わりない。」
「それやったら勝たれへん、やろ?」
ここではじめてシンが喋る。
特徴的な関西弁なので顔を見なくてもすぐにシンが言ったことはわかる。
(…それじゃあ、生き残れない。)
いままで喋っていた男子も会話に入ろうとこっちによってきた。
「お前はこの世界の事全部知ってるのか?」
ハルとケイがクロのほうを見て問う。
「全部ではないけどね。ある程度のことは知っているつもりだよ。」
クロはすまし顔で答える。
「この世界から出るには戦って勝って最後の1チームに残るしかないのか?」
「僕の知る限り方法はそれしかないね。」
「そろそろ動き出すチームもでてくるよ。」とクロは体育館裏を指でさして言う。
そこには他のチームを影から狙っているチームがいた。
「君達も心の準備ぐらいはしたほうがいいんじゃないかな。」
一同は影から他のチームに襲いかかるあるチームを見ていた。
(…攻撃法は現実的なものと魔法などの非現実的のものがあるのね。)
魔法を使った遠距離攻撃。
銃や弓など動きつつする攻撃。
剣や槍などの近距離攻撃。
「ねぇ、クロ。攻撃の仕方は人によって変わってくるのかしら。」


