「うふぃのなはにょははら?」

「アイ、食べ終わってから話しなさい。」

「ほめんほめん。」

 セラが告げた言葉を復唱してみたらしいアイだった。

 そのアイの横でシンが首を傾げた。

「で、なんやねん海の中の宝って」

 それに答えたのはセラではなくハルだった。

「海の中の宝。海底の星と言われている宝だな。手にした者は経験値が尋常じゃないレベルに上がるらしい。」

「売れば億万長者よ。」

 セラの追記を聞いてシンとアイが目を輝かせた。

「それ誰情報だよ…」

 唯一冷静なケイが呆れたように聞く。

「クロ。」

 それなら確かだなと言って再び食事を開始するケイ。

 この世界に来て体感時間約175時間。

 この世界での生活にも慣れてきた頃である。

「じゃ、次はそれ目指そうや。なんやっけ?えーと」

「海底の星」

「それそれ。」

 (随分と軽いのね。)

 今回の情報源は実はクロではなくユウだ。

 まぁクロにより実際にあるものだと証言されているが。

「これ食ったら出発だなー」

 ハルの一言によりシンとアイの食べるスピードが上がったという

 現金なものである。