「怒鳴ったってどーゆーこと?」

「さぁ。」

 アイの質問をかわしつつセラは帰ろうとする。

「待ってよセラー!」

「待って。」

 アイとユマがセラを追いかけて走る。

 残された3人は顔を見合わせた。

「…まぁケイが無事戻ってきてくれてよかった。」

「せやなーセラ怒鳴ったって話はあえて聞かんとくわ」

 ハルとシンがケイにそう言う。

「それよりいいのか、シン。」

「なにが?」

「セラ、今朝の少年に捕まってるぞ」

「なんやて!?」

 シンが急いでセラたちの元へ向かう。

「じゃ、俺らも行くか。」

「俺…」

 何かを言いかけて止まったケイを見てハルが笑う。

「なんだよ。お前コミュ症だっけ?」

「ちげーよ。」

 2人もセラたちの元へ向かった。

 そこではいきなり現れたシンとユウが睨み合っていた。

 当の本人はというと涼し気な顔でクロと話していた。

「おーい」

 ハルが声をかける。

 セラは振り返って思い出したかのように言った。

「あ……………おかえり、ケイ。」


 
「っ…ただいま」