架空世界に咲かせる氷の花


「…セラ。注意して。」

「わかっているわ。始めましょう。」

 そして斬りかかってくる少年。

 セラはそれをかわすと辺りを凍らせて出入り口や穴を塞ぐ。

 少年の逃げ道が無いように、と。

 同時に氷の弾丸を飛ばして少年との距離を縮める。

 セラが斬りかかると少年はセラと距離を取る。

 そこを狙って銃を撃つが少年はそれもかわす。

「…は…はぁ、残念だったね」

「何が残念なのかしら。」

 少年の頬には切り傷が出来ていた。

 (斬撃か。)

「次は当ててあげるわ。」

「もう二度と当てれないよ。」

 セラとの距離を保ちつつ少年は攻撃法を遠距離にかえる。

 (ハンマーに剣、遠距離攻撃の銃。攻撃のバリエーション豊富ね。)

 冷静に分析しつつセラは攻撃法剣一択に絞り氷でかさを増す。

「ねぇねぇお姉さん。」

「何かしら。」

「お姉さんって賢い?」

「…さぁ。馬鹿と言われた事は無いわ。」

 その賢いが頭の良さを指しているわけではないことを感じ取ったセラは微笑んで応える。

 セラの成績は学年トップクラス。

 生まれ持ったスペックだけで生きていた。

 今まで彼女のいた世界はそれだけで十分に生きていけたから。

「じゃあ、お姉さん。本気出したことある?」

「…さぁ。どうかしら。」

 本気出したことなんて、ない。

 出さなくたって十分だから。

 彼女も努力はした事がある。

 でもそれは限界突破をするためのものじゃない。

「じゃあ、僕が本気にさせてあげる。」