架空世界に咲かせる氷の花


「いっちょあがりー」

「セラ。人の気配するのもう一階上。」

 豪快に倒れたトロールを眺めながらセラはユマの方へ向かう。

「一人だけなの?」

「いや、もう2人…アイとシンの気配がある。」

 (クロはどこに行ったの…)

 そう思ったがクロは色々と常識はずれなので気配が感知できないという事にしておいた。

「ハル、もう一回天井に穴を開けて。」

「了解っと」

 流石に仕事が早い。

 天井に穴が開けられた瞬間風魔法で上に移動する。

「これは…」

 そこは濃い霧で覆われていた。

「セ、ラ?」

「シン?」

 声のする方へ行くとシンとアイがいた。

 かなりボロボロの状態で。

「…どうしたの。」

「ここにいる奴、めっちゃ強い。気をつけなヤバイ。」

 シンやアイは別に弱くない。

 むしろ上位に入る戦闘力だ。

 その二人がここまでやられるなら相当な強さの相手なのだろう。

「ユマ、結界張れる?」

「張れる。」

「ハルはここで3人を守ってて。」

「了解。」

 この霧の濃さだいつ相手が来るかわからない。

 警戒しながらもセラは4人から離れていく。

「クロ。」

「……待っていたよ。」

 何処からともなく現れたクロは言った。

「空間移動っていうのは何処でもできるの?」

「いや、移動場所までの経路に壁などの道を封鎖するものがあればできないよ。」

「そう。」

 そう答えた瞬間ハンマーのようなものが飛んでくる。