「セラ。」

「何。」

「この上に人がいる。」
 
 その言葉にセラとハルは武器を構える。

「了解。」

 セラとハルは目を合わせた。

 そしてハルは水で天井に穴を開ける。

「水で天井に穴って開けれるんだな。」

「…威力凄い。」

 2人が水の威力に驚いているところをセラが風で上に運ぶ。

「風で人って運べるんだな。」

「…驚き」

「何をしているのハル。死にたくなければ自分の身は自分で守りなさい。」

「わかってるさ」

 そう答えてハルは剣をかまえる。

「ならいいわ。」

 視界に映る3体のモンスターを睨んでセラも武器を構える。

 モンスターはトロールの様な姿をしていた。

 (あの棍棒さえ気をつければ……)

「それにしてもブッサイクだなぁ」

「今更何を言っているの。」

 可愛いトロールなど見たことがない。

 セラはユマに下がっているように言ってトロールに向かって走る。

「私がコイツの気をそらすわ。」

「じゃ、俺がトドメさすな。」

 飛んでから2丁の銃を取り出して打つとトロールがセラの方に棍棒を振り上げる。

 (よしっ)

 棍棒を凍らすとセラは武器を剣に取り替えて頭上に振り下ろす。

 それと同時にハルが攻撃系魔法を纏わせた剣でトロールをさす。