「あら、爆発したのにも関わらず建物は無傷なのね。」

 爆発源に来たはいいが辺りを見渡す限りそれらしき跡はなかった。

「建物には自動修正プログラ厶が働いているからね。恐らく中はまだ……」

 その言葉を聞き扉を開ける。

 クロの言う通り中には爆発の後であろう瓦礫や炎でいっぱいであった。

「………っ!」

 突如飛んできた矢を凍らせてセラは氷の弾丸を飛ばす。

「どうした、セラ。」

「人よ。」

「こんな所に人がいるの!?」

 (もういない…)

 矢が飛んできた方向から人の気配はしない。
 
「…空間移動の能力かな」

 クロがそう呟いたのを聞いてからセラは炎の方へ歩き出した。

「え、炎だらけだよ!?」

「水魔法っていうのは」
  
 水で炎を消す。

「こういう場合にも使うべきでしょう?」

「…進もうか。」

 ハルの一言に5人は歩き出した。