架空世界に咲かせる氷の花


 徐々に状況を理解してきたのか斬りかかってくる人間相手にセラは氷で長さを増やした剣をひとふりして散らす。

「…意味のない罵倒。五月蝿いわ。ストレス発散だとしても回りに迷惑をかけないようにしなさい。」

「お前には関係ねぇだろ!」

 そう言いながら独断で斬りかかってきた奴も散らす。

「不愉快よ。」

 そして瓦礫の下にいる首謀者を一瞥する

「どうかしら、見下される気分は」

 圧倒的な力はこの世界では強者の資格。

 (人間何処にいても変わらないって事ね。)

 セラはクロを連れて再び歩き出した。

「…皆はもう少し先にいるよ」

 二人の足音だけが響く。

 周りに人の気配はない。

「クロ。」

「…何かな」

「本当に皆が助かる方法はないのかしら?」

 セラはずっと考えていた。

 本当に1チームしか帰れないのか。

 この世界を動かしているのは誰なのか。

 そして、クロは一体何者なのか。

「……ないとは言い切れないね。」

「どういうことかしら。」

「正直この世界に限界はないんだ。もしかしたら方法があるかもしれない。」

 (全員が助かる方法…)