「紅茶でいいか?」 キッチンから聖が声をかけてきた。 「あ、うん……」 「その辺に座って待ってろ」 「うん」 私はラグの上にペタンと座った。 周りを見渡す。 聖って、スーツはいつも黒だし、ジャージも黒だし。 リビングまで黒。 黒、黒、黒。 なんか、違う空間に迷い込んだみたい。 その時……。 ーーニャー。 ソファに目をやると、黒猫がソファの上で丸まって、こちらを見ていた。 「あっ!モフ子!」 猫まで黒だし……。 ソファと同化してわかんなかったよ。 てか、どんだけ黒が好きなんだよ。