「なぁ?」
お互い無言で歩いていたけど、ふいに聖に声をかけられて肩がビクンと揺れた。
「な、何?」
「マンションに戻っても、自分ちに帰らずに俺の家にいろ」
「はい?何で?」
本当はここで驚いて、大きな声を出すところだけど、突然過ぎて思考回路が停止したのか、普通に聞き返してしまった。
てか、聖の言ってる意味がわからない。
なぜ、聖の家に帰らないといけないのか。
いきなりそんなこと言われても……。
聖は一応男だし……。
そんなことを考えてると、急に胸がドクリと跳ね上がった。
「何でもだ」
「理由を言ってくれなきゃわからないよ?いきなり自分ちに帰るなと言われても……」
「理由はあとで言うから。それから……」
聖はそこまで言って私の方をチラリと見た。
「襲わねぇから安心しろ」
聖はそう言ってニヤリと笑った。
「はぁ?な、何言ってんのよ!」
まるで心を見透かされてるようだった。
そんなことを言われて、急に恥ずかしくなってしまった。



