「軽い貧血ね」
「そうですか……」
貧血。
初めてなったかも。
「それから……桐野さんはご両親が海外にいて、1人暮らししてるらしいけど、ちゃんと食べてる?」
「えっ?」
「朝ごはんは?」
私は首を横に振った。
「お昼は?」
「コンビニのおにぎりを……」
「そんな食生活じゃ倒れても無理ないわね」
「はい、すみません……」
「若いんだからシッカリ食べなきゃ」
「はい」
面倒臭いからとコンビニのおにぎりやサンドイッチで済ませてた。
休日には寝ていたいから朝も昼も食べないこともあったし。
「今日はもう帰りなさい」
「……はい」
「それじゃあ、ちょっと待っててね」
「はい……って、あの!」
部屋から出て行こうとした西野先生に声をかけた。
「あの、ここまで運んでくれたのって誰ですか?運んでくれた人にお礼が言いたくて……」
理香?それとも広瀬先生?
「聖先生よ」
西野先生はそう言ってニコリと笑うと部屋から出て行った。



