晩ごはんを食べた後も、聖は帰ろうとせず、ソファに座ってスマホをいじっていた。 「もう帰ったら?」 「んー、そのうちな」 スマホに目を落としたまま、そんなことを言う聖。 「彼氏でも何でもないのに」 聖に聞こえないように言ったつもりだったのに……。 「聞こえてるぞ〜」 「はっ?どんだけ地獄耳なのよ!」 「なぁ?」 聖がスマホをジャージのポケットに突っ込み、ソファから立ち上がると私を見た。 「何?」 「俺が水島先生だったら良かったのにな」 聖はそう言って、私の目を見てニヤリと笑った。