私と聖はお互いの家の玄関前に立った。
「着替えたら行くから、晩飯よろしく〜」
聖はそう言って、鍵を開けて、さっさと自分の部屋に帰って行ってしまった。
「ちょっ!」
もぉ!
私も玄関の鍵を開けて部屋に入り、廊下の電気をつけて、リビングに入る。
ママがいた時には、いつも綺麗でチリひとつ落ちてないくらいだったのに……。
なのに今は……。
ソファの上には洗濯物が散乱してるし、キッチンのシンクには食べた後の食器がそのまま。
掃除だって、もう何日もしてない。
こんな部屋、聖だろうが人には見せられないよ。
口から溜息が漏れる。



