「なぁ?」



エレベーターに乗ってる時に、いきなり聖に声をかけられ肩がビクンと揺れる。



「な、何?」


「お前んち、今日の晩飯、何?」


「はい?」



何よ、いきなり。


人んちの晩ごはんを聞いてどうするのよ。



「てかさ、お前って料理出来んの?」


「まぁ、一応それなりには……」



カレーとかシチューとかパスタとか簡単なものならだけど……。



「へぇ」



聖がバカにしたようにそう言ってきた。



「てかさぁ、さっきから何?」



何が言いたいわけ?



「なんか食わして」


「はぁぁぁ?」



狭いエレベーターの中で叫んだ直後、エレベーターが止まり、扉が開いた。