なぜか涙がポロポロと零れ落ちた。
涙が止まらない。
周りの人がジロジロ見て行く。
男性に迷惑がかかってる。
必死に止めようとするけど、私の思いとは反対に涙が止まらない。
「大丈夫?」
「はい……ゴメン、なさい……」
少しの沈黙のあと、空が明るくなった。
ドンッっと大きな音が響き、夜空に色鮮やかな花火が上がった。
次から次へと打ち上がる花火。
その時、男性に手をギュッと握られた。
ビクンと肩が揺れる。
目を見開き彼を見ると、彼は優しい笑顔を見せた。
「行こう?」
「えっ?」
「花火、見に行こう?」
彼はそう言って、私の手を引っ張って歩き出した。



