「聖、さっきから何言ってるの?約束とか運命とか……わからないよ……」 「桐野?俺の話を聞いてくれないか?」 「何?」 「むかし、むかしのお話です……」 聖は苦しそうに、そう話を始めた。 「えっ?聖、何言ってるの?」 いきなり昔話? 「いいから、最後まで聞けって」 「わかった……」 私はそう言って、聖を見た。 聖の今の状況と、聖が話そうとしている昔話が何の関係があるのか……。 「むかし、むかしのお話です」